【ようこそ、Volks Dach(みんなの屋根)へ】

鹿児島のベーカリー「Backerei danken」
手作りバウムクーヘンと洋菓子の専門店「Andenken」

両店舗が東開町の大きな屋根の下に併設する木造の新店舗、通称「Volks Dach*¹」。
2023年2月の着工から約3か月が経過し、次第にその全容が形を帯びています。

［現場_2023年3月下旬］

＊1：ドイツ語。volks≒皆の,dach=屋根

本建築は楕円型の平面構成［写真01］をしており、中央に直径約10ｍの開放的な中庭を有します。
設計コンセプトの一つとして”温かさ”や”優しさ”といった印象を醸し出す意図を、楕円の曲線に込めました。

［写真01：1/50スケールの構造用模型］

楕円をおおらかに繋ぐ有機的な大屋根は、神奈川で活躍されている構造建築家・福山弘氏*²との綿密なやり取りに加え、地元のプレカット会社との連携の末に実現しました［写真02-04］。

欧州の教会堂に見られる小屋組からインスピレーションを受け、danken・Andenken新店舗のシンボルとして、また店舗・従業員空間の温熱環境の調整役として機能します。

形状や空間構成へ込められた設計の想いと、職人の手仕事の技術の詰まった新店舗では、この大きな屋根の下に賑わいが溢れます。

［写真02：楕円状に連なる木架構］

［写真03：雨仕舞い後の小屋裏］

［写真04：吊り上げ前の地組みされた木架構］

＊2：Hafnium Architects　代表
『Hafnium Architects』ホームページ